2022年12月20日
サマリー
◆2022年12月9日、金融審議会市場制度ワーキング・グループの下に設置された顧客本位タスクフォースの中間報告が公表された。盛り込まれた提言のうち、本稿では、相互に関連の深い「中立性を有するアドバイザー」と「金融リテラシーの向上」について、提言された内容や今後の注目点などについて整理する。
◆中立性を有するアドバイザーに関しては、①金融商品を販売する金融事業を兼業していないことや、②顧客からのみ報酬を得ていること、といった基準を満たすアドバイザーを認定し、リスト化することで、一定の中立性を有するアドバイザーをわかりやすく公表することが提言されている。また、こうしたアドバイス・サービスの立ち上がりの支援や、投資助言業の登録要件の緩和などについても提起されている。今後は、アドバイザーの認定基準などをどのように具体化していくかについての議論が注目される。
◆金融リテラシーの向上に関しては、金融経済教育を推進する新機構の設立、企業等における職域での取組みなどが提言されている。また、海外の事例に倣い、資産形成に関する施策について政府が「基本的な方針」を策定することも予定されている。具体化が予想される、各ステークホルダーの適切な役割分担の内容は今後の注目点の一つだろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
顧客本位タスクフォースの中間報告
最善利益義務、デジタル技術の情報提供への活用、認定アドバイザー、金融リテラシー、プロダクトガバナンスの確保
2022年12月14日
-
顧客本位タスクフォース中間報告 最善利益義務の制定
2022年12月20日
-
海外の金融経済教育における職域での推進と取組の検証
海外の取組事例と国民の安定的な資産形成実現に向けた日本への示唆
2022年11月24日
-
国民の資産形成促進のため政府と金融機関がすべきことは何か
~「資産形成のためのリテラシー調査」中間総括~『大和総研調査季報』 2021年新春号(Vol.41)掲載
2021年01月13日
-
人的資本経営に必要なファイナンシャル・ウェルネス
『大和総研調査季報』2022年秋季号(Vol.48)掲載
2022年10月20日
同じカテゴリの最新レポート
-
「貯蓄から投資へ」に金融リテラシーは追いついているのか?
J-FLEC本格稼働2周年を迎える今確認したい金融リテラシーの現状
2026年08月26日
-
「意識」の格差と金融経済教育
生活設計の必要性すら感じていない層へのアプローチも必要
2025年09月10日
-
金融経済教育に必要な視点
『大和総研調査季報』2025年春季号(Vol.58)掲載
2025年04月24日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
-
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
-
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
-
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
-
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日

