顧客本位タスクフォース中間報告 最善利益義務の制定

RSS

サマリー

◆2022年12月9日、金融審議会市場制度ワーキング・グループ「顧客本位タスクフォース」は中間報告をとりまとめ、公表した。

◆中間報告の提言は多岐にわたるが、その一つとして、顧客の最善の利益を図るべきこと(最善利益義務)を広く金融事業者一般に共通する義務として定めることが盛り込まれている。

◆理論上は、少なくとも金融商品取引法に関する限り、現行の誠実公正義務の内容を明確化したにすぎないと解することができる。しかし、実務上は、最善利益義務に基づく新たな行為規制の整備や、いわゆる金融トラブルなどにおける私法上の責任(損害賠償請求訴訟など)にも影響を及ぼす可能性が指摘できるだろう。

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。

執筆者のおすすめレポート