サマリー
◆ホルムズ海峡を経由する原油・LNG(液化天然ガス)の輸出先は、アジア諸国・地域が多くを占める。ホルムズ海峡の事実上の封鎖で中東産の原油等の供給が大幅に減少すれば、日本は国内の生産が直接的に抑制されるだけでなく、アジア諸国・地域における生産下振れの影響が日本からの輸出に波及することで、間接的にも景気に下押し圧力がかかるだろう。
◆WTIが120ドル/バレルで推移した場合、2026年度の日本の実質GDP成長率の押し下げ幅は0.5%pt程度と試算される。また、WTIが150ドル/バレルで推移し、ホルムズ海峡周辺国からの原油・LNG輸入が10%減少して日本を含むアジア諸国・地域で供給不足が生じた場合には、成長率の押し下げ幅は同2.0%pt程度に拡大する。2026年度の日本経済はマイナス成長に転じるだろう。
◆日本のほか、中国や韓国、台湾でも一定の石油備蓄があるといわれており、短期的には原油の供給不足が発生する可能性は小さい。政府には代替調達先の確保などの供給面の対応が期待される一方、需要を喚起するような家計支援策には慎重であるべきだ。
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