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近未来にあなたのスマホで何が行われるのか

2016年11月29日

経営コンサルティング第一部 主任コンサルタント 遠藤 昌秀

スマートフォン(スマホ)の急速な普及は二つの統計調査の結果から明らかである。ひとつは、総務省の通信利用動向調査(平成27年末)によると、スマホを保有する個人の割合は初めて50%を超えたこと。もうひとつは、内閣府の消費動向調査(平成28年3月)によると、スマホの世帯当たりの普及率は携帯電話(ガラケー)を初めて上回ったことである。

こうした状況は数字以外でも実感することができる。数年前に遡るが、通勤や移動中の電車の車内の光景を思い起こしてほしい。当時の光景は、新聞や本(書籍や雑誌、漫画など)を読む、音楽を聴く、ゲームをするなど第三者から見て、その目的は明確であったように思われる。しかし、スマホの登場は画面を見なければ誰が何をしているのかわからない状況を作り出したと同時に、一方で、新たなサービスを創出するきっかけになった。

それは、新聞や本が紙(アナログ)媒体からデジタル媒体に取って代わられたということだけでなく、音楽の世界ではサブスクリプション型と呼ばれるストリーミングサービスが、映像の世界でも動画配信サービスが提供されるようになったことである。

動画配信サービスの活況な動きを示す一例として、日本のプロスポーツの放映権が挙げられる。Jリーグの放映権は、発足当時、地上波放送主体であったが、BS/CSの衛星放送主体に変わり、2017年から英国の動画配信事業者との間で大型契約を締結するに至っている。また、今年発足したバスケットボールのプロリーグ(Bリーグ)も大手通信事業者との間でインターネット向け放映権を含む高額のスポンサー契約を締結した。

こうしたスマホ向けの新しい展開を捉えて、大手通信事業者各社は大容量データ通信サービスの提供を始めている。

一方、海外に目を転じると、米国では先日、通信大手のAT&Tがメディア大手のタイムワーナーを買収すると報じられた。日本においては法規制等から現時点で同様のケースは想像しづらいが、映像、音楽、ゲーム等が同じ業界の中だけで争うのではなく、異業態の企業と手を組み、人のすきま時間を奪い合う時代が到来している。

今後は我々の想像を超えたスピードで技術革新が進み、全く新しいスマホ向けサービスが出現するのもそう遠い未来ではないだろう。

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遠藤 昌秀

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