サマリー
◆水素の化学反応により発電する「燃料電池」は、小規模でも発電効率が高く、利用時にCO2を排出しないことから、水素社会における分散型電源として期待されている。日本は、小型の家庭用燃料電池の分野ですでに世界をリードしている。一方で、中・大規模の業務・産業用燃料電池の分野では他国に後れを取っている状況にある。
◆家庭用燃料電池は、環境性や災害時電源としての価値が認識されつつあり、年々販売台数が増加している。今後もコストダウンによる経済性向上や付加価値を高めることで市場の広がりが期待される。海外進出の動きもあり日本の成長産業としての期待も大きい。
◆業務・産業用燃料電池の分野では、特に米国系企業が商用化に成功しており、米国と韓国が市場をけん引している。日本では、環境面、経済面の優位性をどこまで出せるかが普及の鍵を握ることになろう。
◆発電所における水素利用では、燃料電池を用いずに直接水素を燃焼する水素発電がある。水素発電等により大量の水素需要を創出することは、水素供給体制の構築や水素価格の低下・安定化を図るうえで重要になる。今後の技術開発や運転データの蓄積が注目されている。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
水素社会の兆し 第8回
水素サプライチェーン、実証から実装へ
2014年11月11日
-
加速する水素社会への取組み
2014年11月21日
-
水素社会の兆し 第7回
再生可能エネルギーの大量導入を支える水素~Power to Gas~
2014年10月28日
-
水素社会への期待と課題
『大和総研調査季報』 2014年夏季号(Vol.15)掲載
2014年09月01日
-
水素社会の兆し 第6回
地域に広がる水素社会
2014年07月25日
-
水素社会の兆し 第5回
水素技術の現状と課題
2014年07月14日
-
水素社会の兆し 第4回
FCVの普及に向けて
2014年07月07日
-
水素社会の兆し 第3回
燃料電池自動車のある社会
2014年07月01日
-
「日本再興戦略」改訂2014と「水素・燃料電池戦略ロードマップ」
2014年06月30日
-
水素社会の兆し サマリー版
水素社会の幕開け
2014年11月18日
同じカテゴリの最新レポート
-
水素社会の兆し 現地レポート
世界最大規模の水素エネルギー教育研究拠点となった九州大学
2014年12月15日
-
水素社会の兆し サマリー版
水素社会の幕開け
2014年11月18日
-
水素社会の兆し 第8回
水素サプライチェーン、実証から実装へ
2014年11月11日
最新のレポート・コラム
-
2026年5月全国消費者物価
エネルギーのマイナス幅縮小も、食料等の非耐久財の伸び率は縮小
2026年06月19日
-
「食料品の消費税率1%+中低所得勤労者への所得連動給付」案が軸に
先行導入の所得連動給付は年間給与所得対比+0.4%程度の可能性
2026年06月19日
-
中東向け乗用車輸出の激減は日本経済のリスクとなるか
国内販売と他地域向け輸出が生産下支えも、代替ルート開拓が課題
2026年06月19日
-
投資信託へのプライベートアセットの組入れ
制度設計上の論点と欧州・長期投資ファンド(ELTIF)からの示唆
2026年06月18日
-
AIガバナンスの深化とフィロソフィ経営
2026年06月19日
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
-
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
-
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
-
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日

