水素社会の兆し 現地レポート

世界最大規模の水素エネルギー教育研究拠点となった九州大学

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2014年12月15日

  • 大澤 秀一

サマリー

◆大学改革を背景に、九州大学の水素関連の研究者達は、特色ある水素エネルギーの拠点づくりに踏み出した。機械システムを軸にした水素利用機械システムの統合技術の教育研究活動は、すぐに福岡県の目に留まり、現在、世界最大規模に拡大した産学官連携組織の設立に結びついた。


◆大学と産学官連携組織は協働で教育や研究開発、社会実証等を推進してきたが、広大な敷地を持つキャンパス移転などが呼び水となり、産業技術総合研究所をキャンパス内に誘致することにつながった。事業化を前提にした最先端の設備・施設が整備されたことで、基礎研究から社会実装までの機能を併せ持つ拠点になった。


◆事業者の関心も高く、大規模な産学連携施設には多数のメーカーが入居して大学との共同研究等を通して基礎研究から商品開発までを行っている。現在は、伊都キャンパスを舞台に、総合特区制度を活用したスマート燃料電池社会実証に取り組んでおり、水素社会の具現化・見える化に取り組んでいる。

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