台湾の「レシートくじ」で一攫千金?
2015年10月30日
台湾へ旅行してきた。空港ロビーでは修学旅行生と一緒になり、現地では女性グループとよく遭遇した。およそ男1人の旅行者は見かけなかった。日本語も通じるし、どうやら安心できる海外として昔のイメージとはかなり変わってきているようだ。ハワイと同じぐらいの日本人の年間旅行者数。美味しい食事、名産のお茶を楽しむカフェ、マンゴーなど豊富なフルーツそしてスイーツも盛りだくさんとなれば、時差も殆ど無く、東京から約4時間で行ける南国のリゾート地として手軽に楽しもうと考える人が増えているのだろう。実際、旧来のガイドブックでは欠かせない「故宮博物院」はパスという声も聞いた。
一方で、台湾といえば、観光ばかりではなく半導体産業などITに強いと考える人たちも少なくないだろう。空港やホテルなどでの無料Wi-Fiは言うまでもなく、台北市内の地下鉄や近隣の山の中でも、ほとんどストレスなく通信できていたようだ。筆者にとって移動中も含めて常時、自宅とLINEでやりとりをしながら海外旅行をしたのは初めての経験だったが、SNSが普及した今となっては当然のことなのだろう。
街の中で買い物をしてみると、約20cmもある、やけに細長いレシートが出てきた。「収銀機統一發(発)票」とある。違う店でも同じ形でプリントされてきた。事前の知識はなかったが、インボイスだろうと見当がついた。またかなり小さな店でも出してきたので、どのくらい定着させるのに時間がかかったかはともかく、機械なり、形式なりを普及させる何かが働いているのだろうと考えた。旅行を続けると、全て同じではなかった。コンビニや地下鉄の駅のものは半分くらいの大きさだ。よく見ると「電子發票」と書いてある。
特にコンビニは購入金額の合計ぐらいしか読み取れないあっさりしたレシートだが、中に記載されたQRコードを読むと何を買ったのかが分かるようになっていた。おそらく、こちらの方が進化形で電子化され、よりペーパーレスを進めることになっているのだろう。
細長い方のレシートの裏には表が書いてあって、例えば1~2月と2か月ごとの区切り、3月25日という特定の日、そして領奨期間としてその後3か月が示されていた。何か納税関係の情報なのかと旅行中は特に気にも留めず、帰国して調べて驚いた。台湾ではレシート記載の固有の8桁の数字が「レシートくじ」の抽選番号になっており、表は当選番号を照合する該当期間、抽選日、賞金の交換期間のことだった。日本では消費税増税を控えて負担軽減策の検討が行われている。消費者にとっては、もっぱら対象品目や軽減税率が焦点となっている。インボイス導入となれば中小事業者の負担増に配慮すべきだがITの普及で以前より楽になった点もあるようには思われる。日本における採用の是非は別にして統一的なフォームでレシートが「くじ」付きとなれば、もらう消費者にも楽しみがあるし、不心得な事業者の脱税も減るのではないかと思った。
ちなみに台湾の「レシートくじ」では、一番ランクの低いのが下3桁の一致した六等賞で200元(ニュー台湾ドル)。換算レートにもよるが700円前後。現地で1、2回のランチ代にはなる。一番上の特別賞は1,000万元。物価水準を考慮する必要があるが、高額とはいえ、金額設定もなかなかいい線をついているように思う。
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