「無認可共済」に規制
2005年05月09日
4月22日に、改正保険業法(正式名「保険業法等の一部を改正する法律」)が成立した。この改正は、無認可共済に保険業法の規制を及ぼすことを、改正の大きな柱の1つとしている。
そもそも共済とは、一般的に特定の者を相手方として保険の引受けを行う事業のこと指している。この共済には、大きく、特別の法律上の根拠なく行われているものと、特別の法律上の根拠に基づいて行われているものが存在する。前者が一般に「無認可共済」と呼ばれるもので、「根拠法のない共済」と呼ばれることもある。
今までは、共済は、自発的な相互扶助を基礎として、共同して社会生活を営む者が将来の危険に対して共同して生活の安定を図ろうとするものであり、基本的に、保険業法による規制(保険会社と同じような規制)は不要とされてきた。しかしながら、不特定の者を相手方として行われる保険業との区別が難しくなってきていることや、無認可共済をめぐってトラブルが生じていることから、無認可共済にも保険会社に準じた規制をかけることとなった。
具体的な改正内容は、次のとおりである。
○契約者保護の観点から、保険業法の適用範囲を見直し、特定の者を相手方として保険の引受けを行う事業に、原則として保険業法の規定を適用。
○一定の事業規模の範囲内で少額短期の保険のみの引受けを行う事業者について、登録制等の新たな規制の枠組み(=少額短期保険業者)を創設。
○既存の事業者には、2年間の移行期間を設ける等所要の経過措置。
○法施行後5年以内に、少額短期保険業制度等について検討を行い、必要な措置を講ずる。
このように法の整備が進められているが、その目的は契約者の保護にあろう。しかしこの法整備の目的が達成されるためには、契約者となる者の態度(商品の理解を深めるための勉強など)も重要な鍵となるのはいうまでもないことであろう。
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堀内 勇世
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