サマリー
◆6月の完全失業率(季節調整値)は2.5%と4カ月連続で同水準だった。失業者数は前月から横ばいだった。就業者数は2カ月ぶりに減少したものの、高水準を維持している。
◆6月の有効求人倍率(季節調整値)は1.22倍(前月差▲0.02pt)と2カ月連続で低下した一方、新規求人倍率は2.18倍(同+0.04pt)と3カ月ぶりに上昇した。求人側の指標は、2022年後半以降、振れを伴いながらも緩やかな減少トレンドが継続している。
◆先行きの雇用環境は緩やかに改善するとみているものの、トランプ米政権による高関税政策(トランプ関税)の動向や、それによる国内の企業収益や労働需要への影響がリスク要因となる。足元の動向を見る限りでは、失業率が低水準での推移を続けるなど、雇用環境に大きな変化は見られない。だが、世界経済の悪化により日本からの輸出が下押しされ、企業収益が下振れすれば、雇用調整に踏み出す企業が増加する可能性がある。
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