コロナ禍の中のコミュニケーションは難しい
2021年02月03日
新型コロナウイルス感染症対策として、個人への特別定額給付金や中小企業に対する持続化給付金の支給等、政府は矢継ぎ早に経済対策を行ったが、今回話題にしたいのは、「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」(コロナ交付金)である。新型コロナ対策に取り組んでいる地方公共団体を支援するための財政措置であり、令和2年度の3回にわたる補正予算で計上された総額は、実に4.5兆円にものぼる。
コロナ交付金の使途について、賛否が分かれるものもあるようだが、それを財源にして、沖縄市、四街道市、燕市では、この2月から電子図書館サービスを開始した。図書館のオンライン化はポストコロナをにらんだ社会構築の一環といえ、住民の納得を得られる使途だろう。2020年11月11日の本欄で「電子図書館利用のススメ」(※1)について述べたが、サステナブルな取り組みとして、是非、電子図書館サービスが定着してほしいものである。
図書館利用の主な目的が読書であることは言うに及ばないが、読書を介してインプットしたものは、いずれ何らかの形でアウトプットされる。例えば、読んで面白いと感じた本を友達に勧めることもあるだろうし、同じ本を読んだ人とは、その内容について共感したり、議論したりすることもできる。つまり、コミュニケーションの源泉となりうるわけである。
コロナ禍の中で、テレワークが増えて職場でのちょっとした会話がEメールやチャット機能で代替されるようになった。つまり、従来なら会話で伝えていた事柄を文章で伝える機会が増えたのではないだろうか。会話であれば相手の反応を見ながら(電話であればその声色を確認しながら)、自分の伝えたいことが正しく伝わっているかを比較的確認しやすいが、文章だとどうだろうか?
文章によるコミュニケーションは、会話のように相手の反応が即座には見えないだけに、気心のしれた同僚や友人相手であっても意図が正しく伝わらないことがある。一度、ミスコミュニケーションが始まると収拾がつかなくなり、結局は真意を伝えるために電話をしたり実際に会ったりしなければならない状況に陥ったことがある人も少なくないのではないか。
そのような事態を完全に避けることができる特効薬は残念ながらないように感じる。ただ、一つだけ言えることは、自分のコミュニケーション力を過信せず、常に謙虚な姿勢で、相手の視点に立って考えることだと思う。もちろん、それは会話によるコミュニケーションでも同じだが、文章によるコミュニケーションであればなおさらだとコロナ禍の中で実感している。当たり前のことを、当たり前だと認識し、それを実行すればよいのだが、それがけっこう難しい。
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