コロナ禍で再発見した地域の魅力
2020年07月07日
筆者は現在、東京都の城東地域に住んでいるが、主に通勤と生活の利便性から選んだ地で、これまで地域の歴史をあまり知らず、帰属意識も希薄だった。
休日は大型の商業施設や文化施設で過ごすことが多かったが、新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言が発出されたことに伴い、生活は一変した。政府や都の営業自粛要請に伴って商業施設や文化施設は閉鎖された。公共交通機関を使った長距離の移動も控えなければならない。大きな公園は休日の居場所を失った住民であふれている。自宅周辺でなるべく「密」にならずに幼子を楽しませることができる場所がないかと考える中で、筆者が再発見したのが江戸時代の旧水路だった。
江戸時代、この地は縦横に水路が張り巡らされ、水運で栄えたという。現在は旧水路の多くは河川敷を利用した公園や遊歩道になっており、車道を通らずに延々と歩いていける設計となっている。川のそばにあるため「密」になりにくく、風が通れば気持ちいい。この旧水路は観光や住民の保養のための資源としてもっと活かせるのではないかなどと思って調べてみたら、既に官民の整備事業がいくつか動き出していた。
地域の魅力は時に「よそ者」によって再発見されるのだという。これまで自宅には寝に帰るだけだったようなビジネスパーソンの中にも、在宅勤務や外出自粛要請を機に自分の住んでいる地域に目が向くようになった人もいるだろう。筆者の再発見は月並みなものだったが、今までにないアイデアを思いついた人もいるかもしれない。
緊急事態宣言が解除されても、なお感染拡大に気を配り、事業や生活への制約が続いている。だが、苦しい時代の中にも新たなビジネスの芽が生まれることを筆者は願っている。
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- 執筆者紹介
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金融調査部
主任研究員 是枝 俊悟
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