自治体の腐敗と民主主義の原点
2006年12月29日
地方自治体の腐敗問題に関して、知事の権限の強さが問題になっている。対策は、権限を弱めること、任期を制限すること、問題を特定化しては、競争入札の拡大、官製談合防止法、内部通報制度などの強化が議論されているようだ。
しかし、代議制民主主義の原点である選挙による腐敗防止の機能について、もっと考えても良いのではないか。談合や天の声は、工事費を引き上げ、住民の税金を無駄に使うことになる。住民はこれに怒り、新たに知事になりたい人にチャンスが生まれる。これが代議制民主主義の腐敗防止システムである。
このシステムが働かないのは、国全体の税金が地方に配られるからだろう。その地域の住民のではない、大都市を中心とした他の地域の税金が使われるのであれば、多少無駄に使われようが、住民の反感は大きくはならない。
山梨県のある村の補助事業では、虚偽のデータを使って工事が必要だとする報告書を国に提出していたという。他人の金だから、そのお金を業者にばら撒くための工事をすることになる。自分のお金ではなく、よそのお金が村の中の業者に落ちるのであれば、業者以外の住民にとってはどうでも良いことになる。
必要なのは、地方自治体において、中央の交付金や補助金を使うのではなく、自ら住民に税金を課し、その税金を公共サービスとして還元するという、本来の地方自治に立ち戻ることではないか。補助金と交付税と税源移譲の三位一体の改革が必要だ。
なお、次々と知事が逮捕されることを見て、モラルが低下したと言う人がいるが、私はそうは思わない。談合も天の声も、昔は許されていたが、今は許されなくなっているという面が大きいのではないか。モラルが低下しているのではなくて、要求されるモラルの水準が最近になって高まったのだと思う。日本は、良い方向に進んでいる。
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