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投信評価の重要性

2006年07月19日

中野 充弘

人事考課や成績表をつけた経験のある人は評価の難しさはお分かりだと思う。過去の成績だけで評価するのであれば簡単なのだが、将来の可能性まで言及するとなると、まさに評価者の資質が問われる。

投信評価も全く同じ課題を抱える。私なりに評価ポイントを整理すると、(1)誰のための評価か(2)公正な評価か(3)継続性はあるか、を重要視すべきではないかと考えている。

誰のための評価かといえば、投資家のためであるのは言うまでもない。そのためには投資家が何を求めているかを良く理解する必要がある。投資家が投信に求めるものは、(1)専門家による上手な運用、(2)個人では投資できないような商品に対する投資チャンスの提供、(3)マーケットに忠実な運用、の三つではないだろうか。

第一の「専門家による上手な運用」は、長期投資に耐え、ファンド規模もそこそこ大きく、信頼感のあるファンドマネージャー(あるいはチーム)が運用するファンドである。

第二の「商品提供」は、例えば情報が少なく、個人で投資するのが困難な外国株式や外国債券、不動産投信、商品市場連動投信、小型成長株などである。これらのファンドはかなりパフォーマンスにバラツキが生じるため、評価者の腕のみせどころとなる。

第三の「忠実な運用」は、パッシブ型ファンドが該当する。このファンドはベンチマークに追随することが最大の使命で、投資家が株式市場や債券市場に対して描くシナリオどおりに再現してくれればよい。この分野はすでに相当洗練されてきており、ファンド間の差もほとんどなくなりつつある。多少の誤差が許容できる投資家であれば、ファンド評価の必要はないかもしれない。この場合には投資家が望むのはむしろ将来のシナリオである。例えば日経平均が3年後には2万円は超えると思えば、日経平均型インデックスファンドを買えば良いわけだから、「本当に2万円になるのか」が重要なのだ。

以上の観点を意識しながら、公正にかつ継続的に評価していくことが投信評価の役割であろう。1500兆円の個人金融資産が動きはじめている現在、良い商品、顧客ニーズにあった商品を提供していくことが、我々に課せられた重要な社会的使命である。

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