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持ち株会社への招待

2005年05月17日

間所 健司

先日、イトーヨーカ堂、セブン-イレブン・ジャパン、デニーズジャパンの3社が、持ち株会社による統合を発表したことは記憶に新しいことと思います。わが国で初めて、大和証券グループが持ち株会社体制に移行したのが、1999年4月です。その後、大手銀行、証券などを中心に持ち株会社へ移行する会社が数多く現れました。大手メーカーも数社が持ち株会社体制へ移行してきていますが、今のところ大勢とはなっていません。

もちろん、持ち株会社組織がグループを統括する唯一の組織というわけではありません。グループ・企業内組織としては、持ち株会社制のほかに、カンパニー制、事業部制などがあります。どの組織にも一長一短があり、現実には優劣はつけがたいと言えます。持ち株会社制においては、(1)M&Aが容易になる、(2)意思決定が迅速になる、(3)事業責任が明確化される、といったメリットがある一方、(4)セクショナリズムの進展や(2)組織の再々編が容易ではないといったデメリットも存在します。

実際に、持ち株会社化を希望する経営者の方と直接お会いする機会があり、ディスカッションを重ねた結果、ご自分の会社はカンパニー制で充分との認識を得られたこともあります。

持ち株会社制度を導入したからと言って経営者の悩みが無くなることはありません。持ち株会社化は経営の目的達成の手段であり、そこがゴールではないのです。持ち株会社は万能薬でも、魔法のランプでもありません。持ち株会社にするだけでは「仏つくって魂入れず」と言えます。経営者としては持ち株会社のメリットを最大限に活かせる運営を心掛けねばなりません。そのためには、最も適した組織や機能を検討し、常に見直していく姿勢が重要です。

とは言うものの、持ち株会社には様々なメリットがあることは周知のとおりです。ぜひ一度は持ち株会社化を検討してみてはいかがでしょうか。

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