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TOPIXの浮動株指数移行へ向け

2004年08月30日

橋本 純一

近年、世界的に主要な株価指数が浮動株指数へ移行していく中、東京証券取引所も東証株価指数(以下、TOPIX)を上場株式数ベースの従来型指数から、浮動株指数へ移行するとの発表が7月23日にあった。これに伴い、TOPIX連動型ファンド(以下、ファンド)では銘柄構成比を浮動株指数へ対応させる必要があるため、株式需給面で大きな波が起こり、一部の銘柄の株価にも少なからぬ余波が及ぶことが予想される。TOPIXに占める銘柄構成比が上昇する銘柄には、ファンドの調整売買から買い需要が発生し、構成比が低下する銘柄には売り需要が発生するためである。

TOPIXへの浮動株反映は3回に分けて実施され、移行スケジュールを見る限りでは大きな波は4回訪れる(下図参照)。1回目は浮動株指数「参考東証株価指数」の算出開始となる2005年4月末である。2回目はTOPIXへの最初の浮動株反映となる2005年10月末、3回目は2006年2月末、4回目はTOPIXの浮動株指数への移行完了となる2006年6月末である。但し、ファンドの調整売買タイミングを分散させることで、これらの波を弱めることは可能である。東証が浮動株指数への移行期間に猶予を持たせ、3回に分けたのも、調整売買タイミングの分散を図るためである。

ファンドをTOPIXと厳密に連動させるには、浮動株反映時点での調整売買が必要となる。一方、短期的な収益獲得を狙う投資家がこうした動きに一段と拍車をかけ、構成比が大幅に変わる銘柄の値動きが激しくなる傾向が見られる。今回のTOPIXの浮動株指数への移行では、ファンド側も東証の意図を汲み、調整売買タイミングの分散を図ることが予想される。波に乗るつもりが、逆に波を被ることにならないようなスタンスを保つことも必要だろう。


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