香港特別行政区設立記念日のデモ行進
2004年07月06日
中国復帰7年を祝う7月1日、香港では昨年同様、大勢の市民が、ビクトリア公園から香港政府本部までのデモ行進に参加した。主催側の発表では昨年の50万人を上回る53万人、警察では20万人程度の参加と大きな差はあるが、いずれにせよ、人口700万人弱の香港にとって、一大政治イベントである。
昨年は、SARSの影響で経済的にも厚生面でも窮状に立たされた香港市民が、結社の自由や表現の自由を制限する国家安全法条例に反対する「怒りのデモ」の様相が強かった。今年は、07年の行政長官選挙、08年の立法会議員選挙に完全公選制導入の要求など、香港における民主主義の確保が、一番のテーマだったと言えるが、昨年の国家安全法条例反対に比べると、切迫感は少なく、経済環境も好転しはじめていることから、穏やかなデモだったとの印象が強い。
株式市場からみても、昨年のデモは、中国中央政府が、香港と中国本土の経済・貿易緊密化協定(CEPA)の発令に続き、前倒しで緊密化を図る施策が次々に打ち出すなど、香港の復興をより真剣に考える一助となり、その後のマーケットと経済回復の原動力となった点で意義深かったと言えよう。一方、現在の香港マーケットは、香港自体の経済回復はかなり織り込まれ、中国本土の経済運営の舵取りを見守る状況となっている。
デモ参加者を対象としたアンケート調査では、香港政府に不満が91%、中国中央政府の香港特別行政区に対する政策に不満が87%、経済状況に対する不満が55%となっている。個人的には、穏やかなデモが続くことを期待するが、経済的にも政治的にも、事あらば、市民が強いメッセージを出せる年間行事を、香港市民が確立したことは、やはり意義深いと言えるのかもしれない。ちなみに、中国本土のマスメディアでは、先の台湾総統選挙と同様に、こうした香港の動きは、殆ど報道されないらしい。
昨年は、SARSの影響で経済的にも厚生面でも窮状に立たされた香港市民が、結社の自由や表現の自由を制限する国家安全法条例に反対する「怒りのデモ」の様相が強かった。今年は、07年の行政長官選挙、08年の立法会議員選挙に完全公選制導入の要求など、香港における民主主義の確保が、一番のテーマだったと言えるが、昨年の国家安全法条例反対に比べると、切迫感は少なく、経済環境も好転しはじめていることから、穏やかなデモだったとの印象が強い。
株式市場からみても、昨年のデモは、中国中央政府が、香港と中国本土の経済・貿易緊密化協定(CEPA)の発令に続き、前倒しで緊密化を図る施策が次々に打ち出すなど、香港の復興をより真剣に考える一助となり、その後のマーケットと経済回復の原動力となった点で意義深かったと言えよう。一方、現在の香港マーケットは、香港自体の経済回復はかなり織り込まれ、中国本土の経済運営の舵取りを見守る状況となっている。
デモ参加者を対象としたアンケート調査では、香港政府に不満が91%、中国中央政府の香港特別行政区に対する政策に不満が87%、経済状況に対する不満が55%となっている。個人的には、穏やかなデモが続くことを期待するが、経済的にも政治的にも、事あらば、市民が強いメッセージを出せる年間行事を、香港市民が確立したことは、やはり意義深いと言えるのかもしれない。ちなみに、中国本土のマスメディアでは、先の台湾総統選挙と同様に、こうした香港の動きは、殆ど報道されないらしい。
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