2004年度および2005年度企業業績見通し[第1次予想]~構造改革に目処、中国/デジタル家電を軸に成長戦略強化の動き~
2004年06月11日
大和総研では企業業績見通しの改訂(前回3月の2003年度第4次予想に続く、2004年度第1次予想)を行った。アナリストの予想を集計注1) 注2)した、金融を除く全産業ベース(業績集計対象310社から金融機関を除いた300社合計=DIR300)の経常利益は、2003年度実績が25.2%増益、2004年度予想が16.9%増益、2005年度予想が7.7%増益となった。2002年度に73.5%増益とV字回復を果たした企業業績は2003年度も順調に拡大、過去最高(2000年度)を更新した。2004年度以降も増益基調を維持、2002年度から2005年度まで4期連続の増益が見込まれる。
企業は、ITバブル崩壊後に取り組んできた、固定費/有利子負債等の削減に象徴されるリストラに目処をつける一方、足元の増収率は想定を上回るものになっている。米国/中国を中心とする堅調な海外需要、デジタル家電といった新規分野の伸長に加え、2003年度下期以降の国内需要の増勢が背景にある。2004年度以降、増収効果が増益を牽引する姿がより鮮明になっていくと見られる。過去のピークと比べて水準は低いものの、2004年度の設備投資額が前期に続き増加、その伸び率は前期を上回る予想になっている。企業の経営スタンスには守りから攻めへの転換が見られる。増収効果中心の増益という構造への転換であり、外部環境の変化による企業業績のボラティリティが高まる点は否めないが、中国市場/デジタル家電を軸とする成長戦略を強化、自律成長軌道に乗れれば、息の長い増益を達成できる可能性はあると見ている。
過去最高益更新業種は、ITバブルを背景とする2000年度の増益局面では28業種中16業種であったが、今回の予想増益局面では2003年度実績の12業種から2004年度20業種、2005年度21業種へと増加する見込み。景気回復の裾野の広さは今回の増益局面での1つの特徴である。なお、足元好調業種の1つである電機は、2005年度、経常利益段階では過去最高(2000年度)更新が難しいものの、税引利益では過去最高(2000年度)を更新できる見通しである。
前回2004年3月時点での予想と比べ、経常利益水準は2003年度実績が2.9%上回るとともに、2004年度予想が6.1%、2005年度予想が4.0%、それぞれ増額修正された。製造業の国内を中心に増収効果が上積みされたことが大きい。前回、原料価格の高騰を受け、成長鈍化の懸念が強まった素材業種だが、ユーザーとの値上げ交渉進展などを背景に概ね利益成長モメンタムは維持されている。素材インフレは引き続きリスク・ファクターであるが、現時点では川下業種への影響も限定的であると見ている。
注1)基本的には連結ベースで集計を行っている。ただし、連結決算を発表していない一部企業については単体決算を集計している。
注2)本調査においては、総合商社の売上高は売上総利益の数字を代用している。
企業は、ITバブル崩壊後に取り組んできた、固定費/有利子負債等の削減に象徴されるリストラに目処をつける一方、足元の増収率は想定を上回るものになっている。米国/中国を中心とする堅調な海外需要、デジタル家電といった新規分野の伸長に加え、2003年度下期以降の国内需要の増勢が背景にある。2004年度以降、増収効果が増益を牽引する姿がより鮮明になっていくと見られる。過去のピークと比べて水準は低いものの、2004年度の設備投資額が前期に続き増加、その伸び率は前期を上回る予想になっている。企業の経営スタンスには守りから攻めへの転換が見られる。増収効果中心の増益という構造への転換であり、外部環境の変化による企業業績のボラティリティが高まる点は否めないが、中国市場/デジタル家電を軸とする成長戦略を強化、自律成長軌道に乗れれば、息の長い増益を達成できる可能性はあると見ている。
過去最高益更新業種は、ITバブルを背景とする2000年度の増益局面では28業種中16業種であったが、今回の予想増益局面では2003年度実績の12業種から2004年度20業種、2005年度21業種へと増加する見込み。景気回復の裾野の広さは今回の増益局面での1つの特徴である。なお、足元好調業種の1つである電機は、2005年度、経常利益段階では過去最高(2000年度)更新が難しいものの、税引利益では過去最高(2000年度)を更新できる見通しである。
前回2004年3月時点での予想と比べ、経常利益水準は2003年度実績が2.9%上回るとともに、2004年度予想が6.1%、2005年度予想が4.0%、それぞれ増額修正された。製造業の国内を中心に増収効果が上積みされたことが大きい。前回、原料価格の高騰を受け、成長鈍化の懸念が強まった素材業種だが、ユーザーとの値上げ交渉進展などを背景に概ね利益成長モメンタムは維持されている。素材インフレは引き続きリスク・ファクターであるが、現時点では川下業種への影響も限定的であると見ている。
注1)基本的には連結ベースで集計を行っている。ただし、連結決算を発表していない一部企業については単体決算を集計している。
注2)本調査においては、総合商社の売上高は売上総利益の数字を代用している。
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