日本経済復活に慌てる韓国
2004年06月02日
先週5月27日に韓国・ソウルで開催された「日本経済・日本株セミナー」(大和証券SMBCソウル支店主催)は予想以上の大盛況となった。機関投資家を中心とした参加者の数が、予定していた100人を大きく上回ったため、立ち見のお客さんが出たほどである。また、DIRから招聘された原田チーフ・エコノミストと壁谷ストラテジストの講演内容に対しても、「日本人にしては珍しく、ストレートで断定的な結論があった」と好意的な新聞記事が翌日の地場証券新聞一面に掲載された。韓国では昨年半ばから日本経済に対する関心が急速に高まっているが、改めてそれが裏付けられた格好である。
日本経済が珍しく回復してきている。しかし、韓国経済・韓国企業にとって日本経済復活は決していいことではない。むしろネガティブと考えるべきだ。それは、韓国企業にとって日本企業復活は相対的なグローバル競争力低下につながるからである。マクロ的に考えると、韓国経済にとって日本経済復活はポジティブ面もある。隣国市場が大きくなれば韓国企業にとってビジネスチャンスが広がることを意味するうえ、日本企業による対韓投資も増加する可能性が高まる。しかし、日韓両国の経済関係は、残念ながら、相乗効果を生み出すような関係にはない。やはり競合関係がより強いのである。過去10年間の日韓企業間の明暗を見れば、それは明らかだ。90年代は日本企業がバブル経済崩壊に苦しみながらリストラを余儀なくされた。それを尻目に韓国企業は、持ち前のスピーディな経営判断力を存分に発揮して日本企業からシェアを奪っていった。DRAMシェアは94年当時の韓国27%、日本41%から03年には韓国44%、日本4%に大逆転。造船でも同じように逆転現象が起きている(86~90年造船受注量世界シェア:韓国23%、日本44%→同00~03年:韓国41%、日本35%)。スポーツの世界と同じように、ビジネスの世界でも日韓は永遠のライバルなのである。
韓国人は、日本経済復活に少し慌てているようにも見える。まだ冬眠中だと思っていた隣の熊が目を覚ましそうなのでびっくりしているような感じだ。しかし、今韓国人がしなければいけないことは、来るべき日本経済の中期的な成長をうまく取り込むための準備である。製造業企業なら、技術力のある日本企業との提携や日本企業買収などにより、メリットを得られるだろう。サービス業の企業なら、2005年にも締結予定の日韓FTAを見越して日本への進出を考えるべきだ。これまで韓国からの対日投資額は直接投資・証券投資ともに微々たるものであったが、今後は韓国側が対日投資を考えざるをえなくなるため、対日投資が拡大する可能性が高いと考える。
日本経済が珍しく回復してきている。しかし、韓国経済・韓国企業にとって日本経済復活は決していいことではない。むしろネガティブと考えるべきだ。それは、韓国企業にとって日本企業復活は相対的なグローバル競争力低下につながるからである。マクロ的に考えると、韓国経済にとって日本経済復活はポジティブ面もある。隣国市場が大きくなれば韓国企業にとってビジネスチャンスが広がることを意味するうえ、日本企業による対韓投資も増加する可能性が高まる。しかし、日韓両国の経済関係は、残念ながら、相乗効果を生み出すような関係にはない。やはり競合関係がより強いのである。過去10年間の日韓企業間の明暗を見れば、それは明らかだ。90年代は日本企業がバブル経済崩壊に苦しみながらリストラを余儀なくされた。それを尻目に韓国企業は、持ち前のスピーディな経営判断力を存分に発揮して日本企業からシェアを奪っていった。DRAMシェアは94年当時の韓国27%、日本41%から03年には韓国44%、日本4%に大逆転。造船でも同じように逆転現象が起きている(86~90年造船受注量世界シェア:韓国23%、日本44%→同00~03年:韓国41%、日本35%)。スポーツの世界と同じように、ビジネスの世界でも日韓は永遠のライバルなのである。
韓国人は、日本経済復活に少し慌てているようにも見える。まだ冬眠中だと思っていた隣の熊が目を覚ましそうなのでびっくりしているような感じだ。しかし、今韓国人がしなければいけないことは、来るべき日本経済の中期的な成長をうまく取り込むための準備である。製造業企業なら、技術力のある日本企業との提携や日本企業買収などにより、メリットを得られるだろう。サービス業の企業なら、2005年にも締結予定の日韓FTAを見越して日本への進出を考えるべきだ。これまで韓国からの対日投資額は直接投資・証券投資ともに微々たるものであったが、今後は韓国側が対日投資を考えざるをえなくなるため、対日投資が拡大する可能性が高いと考える。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
関連のレポート・コラム
最新のレポート・コラム
-
上場オーナー企業と公開買付制度・大量保有報告制度の見直し
2026年5月1日に大量保有報告書等の提出義務が発生する場合も
2026年05月15日
-
デジタルアイデンティティ・デジタルクレデンシャルをめぐる取組みと実装技術の論点整理(第1部)
デジタルアイデンティティの基本像と、EUDIウォレットにみる制度化・実装動向
2026年05月14日
-
熊谷亮丸の経済・金融 Foresight 何故、わが国では潜在成長率が低迷しているのか?
高市政権は成長戦略を強化する方針だが、①労働、②資本、③TFP(全要素生産性)という3つの要素をバランス良く底上げする必要
2026年05月13日
-
AIが変える議決権行使助言業
中立性・客観性確保のための利用を訴求へ
2026年05月13日
-
中東リスクがASEAN進出企業に与える影響の差は、どのように生じているか?
2026年05月15日

