1. トップ
  2. レポート・コラム
  3. コラム
  4. 東証「上場会社コーポレート・ガバナンス原則」

東証「上場会社コーポレート・ガバナンス原則」

2004年04月12日

近年、上場会社における国際的な事業展開や資金調達の進展、持合い解消など株式所有構造の変化、ものいう株主の台頭などを背景として、コーポレート・ガバナンスの充実・強化が叫ばれてきた。その動きを受けて、法律の面でも充実・強化が図られてきた。例えば、商法の分野では、強化された監査役制度による方式のほかに、委員会等設置会社による方式も選択できるようになるなど、コーポレート・ガバナンスの充実を図るための選択肢の多様化が進み、自由度の高い環境が整備されつつある。

そうした中、東証も、上場会社のコーポレート・ガバナンスの充実・強化に今まで以上の役割を担おうと、委員会を設けて、上場会社として望まれるコーポレート・ガバナンスの在り方等につき、足掛け3年かけて、検討を行ってきた。その成果として公表されたものが、平成16年(2004年)3月11日に東証から公表された委員会報告と「上場会社コーポレート・ガバナンス原則」*である。

「上場会社コーポレート・ガバナンス原則」は、各上場会社が多様な選択肢を自在に駆使して自社に適したコーポレート・ガバナンスのあり方を摸索し、これを株主・投資者などによる市場の評価に委ねることで、コーポレート・ガバナンスの充実が図られていくべきであるとの前提の下、作成されている。それゆえ上場会社に強制されるものとはされていない。しかしながら、上場会社は無視することができないであろうし、無視してはならない。現在、上場会社は、コーポレート・ガバナンスの充実・強化を競い、株主、投資者の信頼を勝ち得ていかなければならない。その際の一つの手がかりとなるものが、東証の「上場会社コーポレート・ガバナンス原則」であるからである。

なお、委員会報告書は現段階の第一歩である旨を謳っており、今後、東証がこの原則等を見直し拡充することも考えられる。それゆえ、今後の動きにも注意していかなければならない。

(*)http://www.tse.or.jp/rules/cg/principles/index.html 参照

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加