サマリー
◆2026年3月5日に、第14期全国人民代表大会(全人代)第4回会議が開幕し、政府成長率目標は2023年から2025年まで3年続いた5.0%前後から2026年は4.5%~5.0%に引き下げられた。それでも達成のハードルは高い。4年にわたる不動産不況に改善の兆しはみられない。加えて、2025年夏場までの消費堅調を支えた自動車、家電、デジタル・スマート製品の購入に対する補助金政策の効果は既に一巡し、2025年10月以降はその反動減に苦しんでいる。2026年は需要先食い政策の反動というツケを本格的に払う必要がある。
◆中東情勢が緊迫化する中、原油や天然ガスなどの価格高騰の中国経済に与える影響が懸念される。デフレ下の中国では、エネルギー価格高騰を最終製品に転嫁するのは難しく、企業業績の悪化が懸念される。中東情勢緊迫化が長期化すれば、中国経済への下押し圧力は高まり、政府成長率目標の達成はさらに困難になろう。
◆「さらに強化した」積極的財政政策が有名無実化する中、金融政策による景気下支えへの期待は高まらざるを得ない。預金準備率、政策金利ともに引き下げ余地は残されている。ただし、金利先安観の継続は、住宅購入希望者の決断を先送りにさせ、市場の底入れ時期がさらに先延ばしになるリスクを高めることに留意したい。不動産不況からの脱却には、利下げ期待の継続ではなく、利下げ打ち止め感の台頭が好ましい。
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