SDGsで夢をかなえよう

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2021年10月18日

  • コーポレート・アドバイザリー部 主席コンサルタント 橋本 直彦

最近ようやく、SDGsやESGという言葉に違和感が無くなってきた感じがする。とりわけ、SDGsについては小学校の授業でも積極的に取り上げられているそうだ。ここまで関心が高まった背景には、メディアがこぞって取り上げていること、有名企業が“自分ごと”として考え始めたことが大きい。日々の暮らしの中で繰り返し見聞きすることで習慣化し、個人の基本動作として定着しつつあるのだろう。

また、朝夕の通勤電車の中でもカラフルな「SDGsバッチ」をよく目にするようになった。我々大和証券グループでは、かなり前から役職員にこのバッチを配布し身に付けてきた。さすがに最初は気恥ずかしい感覚もあったが、今ではすっかり慣れてあたり前になっている。

卑近な例をもう一つ。よく足を運ぶコンビニや書店において、レジで支払いをしながら鞄の中からエコバッグを取り出す動作が、我ながら板に付いてきた。お店の人から「レジ袋はいかがしますか?」と言われても「いえ、大丈夫です」とスムーズに返答できる。日常生活の繰り返しの中で身に付いたことは、いつのまにか習慣となるのだ。

早々に定着したレジ袋の事例だが、 識者の中には、レジ袋は海洋プラスチックごみの1%未満に過ぎないとか、(レジ袋が減っても)家庭ごみをまとめる袋は別に用立てる必要があるとか、その効果に冷ややかな意見もあるようだ。しかしながら、大切なのは、SDGsが人類全体で取り組むべき目標であるということ。2030年に向けて法人・個人を問わず、具体的にアクションすることが重要なのだ。1つ1つの取り組みは小さくたって構わない。

SDGsを考える時、キーワードとなるのは「サステナビリティ(sustainability)」であろう。そもそも、SDGs(Sustainable Development Goals)は「持続可能な開発目標」と訳されていることからも分かる。理解しにくい箇所があるとするなら「開発(development)」という部分ではないか。ここで「開発」とは“経済的な発展”であり、噛みくだけば“幸せになること”になるだろう。つまり、SDGsとは「幸福になるために皆で何か継続的な行動を起こしましょう!」というムーブメントだと理解すればいい。

終わりに、好評を博しているNHK大河ドラマの主人公・渋沢栄一翁の言葉『夢七訓』(ゆめしちくん)を紹介したい。

夢なき者は理想なし
理想なき者は信念なし
信念なき者は計画なし
計画なき者は実行なし
実行なき者は成果なし
成果なき者は幸福なし ゆえに幸福を求める者は夢なかるべからず

すなわち、渋沢翁は「幸せになりたければ、夢を持ちなさい」と言っているのだ。長引くコロナ禍で心がすさんでしまわぬよう、我々が個々に描く夢の延長線上に、少しでもSDGsの達成を重ねられたら素晴らしい。

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橋本 直彦
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コーポレート・アドバイザリー部

主席コンサルタント 橋本 直彦