2025年07月24日
サマリー
日本の5大銀行グループ(以下大手銀行)と上場地域銀行73行・グループ(以下上場地域銀行)の2025年3月期の決算が5月15日に出そろった。あくまでも速報ベースではあるが、大手銀行は2年連続で最高益を更新し、地域銀行は9期ぶりに過去最高であった。この決算に死角はないであろうか。足もとでは「金利のある世界」のもとで、顧客基盤(預金)を確保する重要性が非常に高まっている。昨今の他の業界を巻き込んだ銀行業界内の連携・提携の状況をみると、大手銀行でもネット銀行との預金獲得競争があり、一部の大手銀行は携帯キャリア等との業務提携を図っている。地域銀行では、5年前と比較して、PBRと預金規模の相関が高まっている。もっとも、本稿の推計結果からは、①今後15年間に40道府県で個人預貯金額が減少する上に、②今後10年間で個人預貯金額の約20%で相続が発生することで、預貯金の流出リスクが高まるという逆風も予想される。近年は大手地域銀行同士の経営統合も見られているところだが、先行きの人口減少なども見据えつつ、規模の追求はこれから本格的になっていこう。預金に紐づく情報を誰が制するかが、金融業界の勝ち組を決めるのではないか。

大和総研調査本部が長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。
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