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お金持ちは何にカネを使うのか?

2018年06月11日

前田 和馬

マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏と著名投資家のウォーレン・バフェット氏は、ともにハンバーガーが大好きらしい。Forbes社の2018年世界長者番付によれば、二人とも9兆円以上の総資産(ゲイツ氏は900億ドル、バフェット氏は840億ドル)を有しているものの、その好物は庶民的である。こうしたエピソードは「お金持ちは倹約家」というイメージを与えるが、世界的な大富豪だけではなく、比較的年収の高い人々にもこうした特徴は当てはまるのだろうか。

総務省「家計調査」(2017年)を見ると、年収水準が上がるほど消費性向(=可処分所得に対する消費額)は下がる傾向にある。例えば、世帯年収が400万~600万円未満の消費性向は76%、年収1,000万円以上世帯のそれは65%である。もちろん、生活費を切り詰めるのにも限度があり、そうしたことから消費性向の違いが生じている可能性には留意が必要であるが、数字だけを見ればお金持ちの方が倹約家といえよう。

世帯年収と消費性向は負の相関があるが、世帯年収と「消費額」には正の相関がある。年収1,000万円以上世帯の消費支出は、400万円~600万円未満の世帯と比べて約1.8倍である。ただし、両者の消費水準の違いには品目によってばらつきがあり、年収1,000万円以上世帯で光熱・水道費は17%、食費は45%ほど多くなる一方、子供への教育費用は約4倍、仕送り金では約7倍も多くなっている。

特に、年収1,000万円以上世帯では、モノというよりもサービスへの消費額が顕著に増える傾向にある。クリーニングを中心とした「被服関連サービス」、旅行・レジャーや習い事への出費を含む「教養娯楽サービス」への出費は、消費支出全体よりも大きく伸びる。また、家事代行を含む「家事サービス」に関しては、年収1,000万円以上とそれ未満の世帯で差が大きい。お金持ちは、家事時間の節約やリフレッシュに繋がるサービスによりお金を掛けていると考えられる。

当然のことながら、これらは「お金持ちのカネの使い方」であり、「こうしたことにカネを使っていれば、お金持ちになれる」という因果関係ではない。ただ、FacebookやTwitterは2000年代半ばにサービスを開始しており、過去10年のSNSの投稿データが使用可能であれば、「10年後にお金持ちになりそうな食事や生活パターン」というのは解析可能であろう。将来的に、日々のSNSへの投稿内容から、自分の将来年収がRPGレベルのようにわかる社会が到来することも考えられる。ハンバーガーと将来年収に因果関係が見つかったとしたら、SNSにハンバーガーの写真ばかりを投稿する「ゲイツもどき」や「バフェットもどき」が大量発生するかもしれない。

世帯年収とサービスの消費金額

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