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スーパーの新しい利用法

2008年08月21日

藤巻 潤一

スーパーの利用方法に少し変化が見られる。これまでは実店舗に行って商品を購入するのが一般的であったが、1~2年前からは商品をパソコンからインターネット経由で注文し、それを玄関先で受け取るというネットスーパーを利用する人が増えている。商品ラインナップは実店舗とほぼ同じ生鮮食品や日用品、価格設定は店頭価格あるいはネット価格であり、配達時間は注文から最短で2~3時間である。

これまでも自宅まで商品が宅配されるサービスはあった。「生活協同組合」や「らでぃっしゅぼーや」などである。しかしながら、注文から配達まで1週間程度かかるため、当日の料理のための買い物には適さなかった。

日本のネットスーパーは90年代後半にスタートした。大手スーパーでは00年5月に西友、01年1月にイトーヨーカ堂が参入した。05年まではどちらかというと試験的な意味合いが大きかったが、06年末からは本格的なサービスに移行したように見える。西友、イトーヨーカ堂は対応店舗数を大幅に増やし、いなげや、大丸ピーコック、サミットなどは新たにネットスーパーを開始した。なお、現在はイトーヨーカ堂の80店強、西友の50店弱の2強状態である。

この背景には、家庭でもストレス無くインターネットができるブロードバンド環境が整ったこと、ECの経験が蓄積されてインターネットが実用的な購入チャネルの一つとして確立したこと、女性の社会進出で買い物に行く時間の確保が難しい世帯が増えたこと、高齢化で買い物の負担を減らしたいというニーズが高まったこと、小売事業の多様化でスーパーがコンビニエンスストアや低価格ショップに顧客を奪われていたこと、などがあったと推測される。

ただし、ネットでの注文に手間がかかること、当日配送可能な注文時間が会社の就業時間を考慮されていないこと、モバイルサイトからの注文に対応していないケースも多いこと、配送料および無料配送の基準が利用しやすい水準とは言えないこと、などの問題も残っている。

今後もネットスーパーの拡大が期待される。イトーヨーカ堂は対応店舗を全店に拡大し、ダイエーは新たにネットスーパーを始めると発表した。米国アマゾンドットコムもネットスーパーの実験に着手した模様である。今夏は真夏日や猛暑日が多く、ガソリン価格も高い。一度、ネットスーパーを使ってみてはいかがだろうか。

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