望まれる主婦の労働力強化
2007年04月06日
| 人口減少社会へ突入し、日本企業はグローバル化、労働生産性向上への取り組み強化が望まれる。ただし、それに先立って、効果的な労働力確保の対策が必要不可欠であることは言うまでもない。 日本の女性就労率の特徴は、結婚・出産の時期に低下し、子育ての負担が軽くなる時期から徐々に復帰するM字型を描くことである。しかし、米国ではこうした就労率パターンを描いてはいない。 日本の夫婦世帯(2005年国勢調査で2,934万世帯)における妻の就労率は、子供のいる世帯では最年少の子供の年齢に左右されており、子育てとのバランスを考えた選択を行っている様子が伺える。子供のいる夫婦世帯の場合、最年少の子が小学校入学の頃に妻の就労率が50%を超え、中学校入学の頃に70%の飽和水準に到達する。 子供をもつ専業主婦に限った話ではないものの、特に就労に対する障壁の多い当該女性では、柔軟かつ多様な条件の選択肢を提供することで、就労率を高めることが可能と見られる。日本が政策的にも促進を掲げているテレワークの就労形態は、こうした面で女性労働力の効果的な掘り起こしが期待できる。 当該先進国の米国では、就労者の約25%がテレワーカーであるとの統計もあり、就労形態の多様化が既に実現している。実際、米国において子供を持つ母親の就労率は非常に高い水準である。
日本の子供を持つ女性の就労率水準が、米国並にまで引き上げられれば、18歳以下の子供を持つ世帯の妻で見ると、141万人の労働力が掘り起こされる勘定である。 日本では、就労者の10%程度がテレワーカーであるが、労働時間の自由度が高い自営型(最近はSOHOとも呼ばれる)テレワーカーで女性の比率が高い。子供を持つ女性の労働力化には、この分野の環境整備が有効と言える。 就業した後も、孤立しがちな自営型テレワーカーでは、事業環境の情報共有、スキルアップへの効果的な手段の情報提供など、継続して仕事を支援する枠組みが必要である。この場合、同じような境遇にある同業者ネットワークの提供は非常に有効であると考えられる。 就労を考える主婦にとって、それを実現するに当たって大きな障壁のひとつが出産・子育てである。前述したように就労率を米国並に向上できれば、子供を持つ女性のうち新たに141万人規模の労働力を確保できる可能性がある。当該分野での効果的な労働力確保の進展は、結果として労働生産性をも高めることに寄与し、人口減少時代の日本経済の長期的な成長持続に貢献することが期待できる。 |
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