予想以上に価格が下落した40/42インチの液晶テレビ

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2007年04月23日

  • 杉下 亮太

06年の年末商戦で40/42インチの液晶テレビ価格は予想以上の下落となった。06年初の段階で、年末の40/42インチ液晶テレビ価格は2,000米ドル程度になると想定していたが、実際には米国市場で上位ブランド品でも平均して1,500米ドル程度まで価格が下落した。値下げ幅が当初の想定を大きく上回ったのは、(1)06年夏~秋の段階で米国消費に対して慎重な見方があり小売店側が大幅な値下げを求めた、(2)Vizioなどの新興メーカーが上位ブランドに先んじて低価格機種を投入していた、(3)液晶テレビへの対抗上PDPテレビメーカーが思い切った値下げを実施した、ことなどが理由と考えられる。

07年も年末にかけて液晶テレビは値下げが避けられないものと予想される。07年末に40/42インチの液晶テレビ価格は上位ブランド平均で1,000ドル以下まで下がる可能性が高いと考えている。32インチ液晶テレビは05年末に1,500米ドルだったが、06年末には1,000米ドル以下まで下がった。また、06年の年末商戦で米国では一時的ながら999米ドルという上位ブランドの42インチPDPテレビ(HD)が登場しており、40/42インチクラスのテレビは1,000ドル以下との認識が消費者の間に広がった可能性は高い。

40/42インチ液晶テレビの小売価格を1,000ドルとするのであれば、パネル価格は500米ドル以下が必要になるだろう。現在の価格は約600ドルで、多くのパネルメーカーが現時点ですでに採算割れと推定される。パネルメーカーは部材メーカーに対して一段の値下げを要求するのはもちろん、バックライト構成部材点数の削減や安価な台湾製部材の採用などを行なうことで、採算改善を図るものと予想される。

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