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会社法が生まれ、株主総会がピークを迎えた日

2005年07月04日

吉川 満

6月29日、平成17年度の株主総会集中日は大きな注目が集まる中、終結した。

平成17年度の株主総会の特徴として次のようなものがあげられる。

◇株主総会の集中日における開催比率は初めて60%を割り、開催日分散化が進んだ。

◇土曜・日曜の開催も増加した。

◇会社の経営陣の説明責任に対する認識が高まり、時間が長くなった。

◇期中に不祥事発覚、大きな経営問題発生の企業等が今年も大きな注目を集めた。

◇その意味で西武鉄道、フジテレビジョンが大きな注目を集めた。

◇総会屋の話は今年もあまり聞かれず、村上ファンド等の機関投資家が注目された。

◇敵対的買収防衛策が大きな焦点となった。

◇授権株式枠の拡大、取締役数の減少などの防衛策が多かったが、ポイズン・ピル導入を試みた企業もある。

◇イー・アクセス、西濃運輸、ペンタックス、アイティーフォー、サイバードの5社は信託型のポイズンピルの導入に成功した。丸三証券ともしもしホットラインは事前警告型のポイズンピルを導入した。ウッドワンは信託型と事前警告型の双方のポイズンピルを導入した。

◇松下電器は事前警告型のポイズンピルを設定した。事前警告型であるので株主総会の決議は不要だったが、社長が時間をかけて説明した。

◇授権株式枠の拡大が横河電機、東京エレクトロン、ファナックでは否決された。3社の共通点として次の3点を日本経済新聞は挙げている。

(1)外国人持株比率が高い
(2)手元資金が潤沢で当面の設備計画に支障はなさそう
(3)枠の拡大比率が1:2超

◇授権株式枠の拡大は、買収防衛策としてポイズン・ピルにも第三者割当発行にも使えるし、他面、資金調達を主目的にも使える。しかし企業側の説明は必ずしも十分ではなかった。

◇東北新社のように会社側が予定していた議案(授権枠を1.3倍に拡大する定款変更議案。これまで枠は3割しか使っていなかった。)を急遽取り下げる会社があった。

◇役員報酬の開示要求は今年も強かった。

平成17年株主総会は株主が積極的に発言する、株主総会の新時代を予感させて閉幕したと言えよう。

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