「花粉症休暇」で北海道へ行こう
2005年01月20日
北海道にも花粉症はあるが、それは主に「白樺の花粉症」であり、飛散時期は4月下旬~5月下旬。つまりゴールデンウィーク前後の1ヶ月であり、「スギの花粉症」のピークの1月~3月には、北海道では花粉症の心配はないと言ってもいいのである。
北海道の方々は、数ヶ月にもわたって辛い思いをする「スギの花粉症」に悩まされないで済むメリットがどれだけ大きいかを、お気づきになっていないのではなかろうか。北海道内にいると当たり前すぎて、その恩恵が実感できにくいのかもしれない。今までのところ、この北海道にしかない素晴らしい「観光資源」を地元サイドから積極的に全国にアピールしようとした形跡は見当たらない。
そこで、「花粉症休暇」キャンペーンを提案したい。全国の花粉症人口は約10%、日本全体で1000万人以上である。そのうち数%が北海道に「花粉症休暇」に行けば、数十万人の旅行者が獲得でき、観光を主要な産業とする北海道にとっては、非常に大きな経済効果を発揮するはずである。しかも、一度、「花粉症休暇」で北海道の快適さや花粉症なしの生活を体験した人は、リピーターとして毎年訪れたり、場合によっては移住を考えたりすることも考えられるであろう。
時期的にも、サラリーマンにとっては1月~3月は、取り切れなかった有給休暇をできれば消化したいが、夏休みやゴールデンウィークと違って、まとまった休暇を取得する「名目」がなかなか見当たらないシーズンでもある。「花粉症休暇」キャンペーンで、花粉症対策、北海道の産業振興、休暇取得の後押し、の一石三鳥を狙ってみてはいかがであろうか。
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