成長戦略強化と改革継続 ~ 景気減速局面でも増益基調維持、4期連続増益シナリオは不変 ~
2004年09月03日
大和総研では企業業績見通しの改訂(前回6月の2004年度第1次予想に続く、2004年度第2次予想)を行った。アナリストの予想を集計注1) 注2)した、金融を除く全産業ベース(業績集計対象310社から金融機関を除いた300社合計=DIR300)の経常利益は、2004年度予想が22.2%増益、2005年度予想が6.5%増益となった。企業業績は、2002年度73.7%増益のV字回復、2003年度25.1%増益、過去最高(2000年度)更新に続き、2004年度後半から2005年度にかけて世界的な景気減速が見込まれる中、増益率は鈍化するものの、高い利益水準での増益基調を維持、2002年度から2005年度まで4期連続増益が見込まれる。
前回予想(2004年6月時点)と比べ、予想経常利益額は2004年度が4.6%、2005年度が3.4%、それぞれ増額修正された。製造業・加工組立の海外、製造業・素材の国内を中心とする売上高の増勢を背景に、足元の企業業績は増収効果が増益を牽引する姿がより鮮明になってきている。増額修正の代表業種は、製造業・加工組立では海外販売の好調が続く自動車、製造業・素材では中国をはじめとするアジアでの需要増加、タイトな需給を背景とする鋼材価格の引き上げが寄与する鉄鋼である。原料価格の高騰を受け、総じて成長鈍化の懸念が強まった素材業種だが、ユーザーへの値上げ浸透により、概ね利益成長モメンタムは維持されている。
中国のハード・ランディング懸念は引き締め策の一定の効果によりやや薄らぐとともに、原油に代表される素材価格の高騰も一部で落ち着きを見せている。世界景気は減速しつつも、安定成長が見込まれる。また、企業は設備投資/研究開発投資増額の動きが示すように、中国市場/デジタル家電を軸とする成長戦略強化に取り組んでいる。加えて、売上高が増勢となる中でも、ITバブル崩壊後、一定の成果を上げてきたリストラ、固定費を中心とするコスト抑制、在庫管理の徹底等も継続、強化している。日本企業は着実に進化してきていると考えられることから、2004年度後半から2005年度にかけて予想される景気減速局面での調整を、浅く、短いものとし、増益基調を維持、息の長い増益を達成する可能性があると見ている。2005年度、半導体/半導体製造装置市場を中心とする調整を、デジタル家電といった新規分野の伸長でいかにカバーすることができるのか、進化の度合いが問われるセクターの1つが電機であり、引き続き注目される。
注1)基本的には連結ベースで集計を行っている。ただし、連結決算を発表していない一部企業については単体決算を集計している。
注2)本調査においては、総合商社の売上高は売上総利益の数字を代用している。
前回予想(2004年6月時点)と比べ、予想経常利益額は2004年度が4.6%、2005年度が3.4%、それぞれ増額修正された。製造業・加工組立の海外、製造業・素材の国内を中心とする売上高の増勢を背景に、足元の企業業績は増収効果が増益を牽引する姿がより鮮明になってきている。増額修正の代表業種は、製造業・加工組立では海外販売の好調が続く自動車、製造業・素材では中国をはじめとするアジアでの需要増加、タイトな需給を背景とする鋼材価格の引き上げが寄与する鉄鋼である。原料価格の高騰を受け、総じて成長鈍化の懸念が強まった素材業種だが、ユーザーへの値上げ浸透により、概ね利益成長モメンタムは維持されている。
中国のハード・ランディング懸念は引き締め策の一定の効果によりやや薄らぐとともに、原油に代表される素材価格の高騰も一部で落ち着きを見せている。世界景気は減速しつつも、安定成長が見込まれる。また、企業は設備投資/研究開発投資増額の動きが示すように、中国市場/デジタル家電を軸とする成長戦略強化に取り組んでいる。加えて、売上高が増勢となる中でも、ITバブル崩壊後、一定の成果を上げてきたリストラ、固定費を中心とするコスト抑制、在庫管理の徹底等も継続、強化している。日本企業は着実に進化してきていると考えられることから、2004年度後半から2005年度にかけて予想される景気減速局面での調整を、浅く、短いものとし、増益基調を維持、息の長い増益を達成する可能性があると見ている。2005年度、半導体/半導体製造装置市場を中心とする調整を、デジタル家電といった新規分野の伸長でいかにカバーすることができるのか、進化の度合いが問われるセクターの1つが電機であり、引き続き注目される。
注1)基本的には連結ベースで集計を行っている。ただし、連結決算を発表していない一部企業については単体決算を集計している。
注2)本調査においては、総合商社の売上高は売上総利益の数字を代用している。
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