学校の金融経済教育をどのようにサポートすべきか~米国の事例から探る~

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  • ニューヨークリサーチセンター 研究員(NY駐在) 藤原 翼

サマリー

◆高校の学習指導要領改訂により2022年4月から金融経済教育の内容が拡充され、2022年11月に資産所得倍増プランが策定されるなど、金融経済教育への気運が高まっている。他方で、学校での金融経済教育において、教育の提供体制に課題が残る。

◆金融経済教育をさらに充実させるにあたり、米国の金融経済教育への取組みは、日本の参考になる点が多い。例えば、教材等のコンテンツを非営利組織や民間企業等が多く提供する一方、それらをデータベース化することで教員が選択しやすくする取組みがある。また、ゲームの要素を取り入れることも金融経済教育の重要な手法となっている。さらに、教員向けの低コストの専門能力開発機会が拡充されたことは、米国の教員が金融経済教育を実施する際の自信の向上に寄与したとされている。

◆日本では2024年から金融経済教育推進機構(仮称)が新設される予定である。同機構が中心となり、民間のものを含めた様々な金融経済教育の教材等のコンテンツを、利用者目線で使いやすくなるように整備していくことが期待される。

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