サマリー
◆2025年5月22日、第二次トランプ政権の最重要政策である、減税及び予算調整を定める‘One Big Beautiful Bill Act’(OBBBA)が、下院を通過した。
◆このOBBBAの下院案に、ひっそりと仕掛けられた「時限爆弾」が、内国歳入法における‘Section 899’の新設である。
◆‘Section 899’は、「差別的な外国」に帰属する企業等の米国内源泉収入に適用される税率を、最大で20%pt引き上げる条項である。
◆背景には、米国の大手テック企業をターゲットにした、経済協力開発機構(OECD)主導の「グローバル・ミニマム課税」への「報復」があると考えられる。
◆日本の場合、軽課税所得ルール(UTPR)を令和7年度税制改正で導入していることから、「差別的な外国」と認定されることが想定される。
◆仮に‘Section 899’が下院案から大きな変更なく可決された場合、日本政府は、関税のケースと同様、日本企業や日本の投資家への影響度調査が不可欠になろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
米GDP 前期比年率+3.4%と加速
2026年7-9月期米GDP:内需、特に設備投資が強い
2026年10月30日
-
中間選挙後の注目点②:「変わらない供給制約」
供給制約はAI活用を促すが、米国経済にとって全体最適とは限らない
2026年10月30日
-
FOMC 明確さを待つために様子見
FOMCはインフレ高止まり、景気下振れ、金融面のリスクに直面
2026年10月29日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
日本の長期金利、2035年に5%台の可能性
2035年に3.5~4.2%程度で、海外保有拡大で1%pt超の上乗せも
2026年10月16日
-
増える高齢富裕層とその地域分布
高齢富裕層はどこにいるのか、その資産は今後どこへ向かうのか
2026年10月01日
-
金利上昇と「資本コストや株価を意識した経営」
金利上昇による資本コスト上昇は限定的だが引き続き要注視
2026年10月13日
-
預貸率における地域間格差
東京都への一極集中と地域金融機関に期待される対応
2026年10月02日
-
飲食料品の消費減税による消費行動への影響
買い控え・反動増は限定的。外食支援策は実態を見極めた対応を
2026年10月19日
日本の長期金利、2035年に5%台の可能性
2035年に3.5~4.2%程度で、海外保有拡大で1%pt超の上乗せも
2026年10月16日
増える高齢富裕層とその地域分布
高齢富裕層はどこにいるのか、その資産は今後どこへ向かうのか
2026年10月01日
金利上昇と「資本コストや株価を意識した経営」
金利上昇による資本コスト上昇は限定的だが引き続き要注視
2026年10月13日
預貸率における地域間格差
東京都への一極集中と地域金融機関に期待される対応
2026年10月02日
飲食料品の消費減税による消費行動への影響
買い控え・反動増は限定的。外食支援策は実態を見極めた対応を
2026年10月19日

