サマリー
◆2025年1-3月期のGDP1次速報の公表を受け、経済見通しを改訂した。メインシナリオにおける実質GDP成長率は2025年度+0.7%、2026年度+0.9%(暦年ベースでは2025年+0.9%、2026年+0.9%)と見込む。
◆トランプ米政権の高関税政策(トランプ関税)で不確実性が大きいものの、春闘での高水準の賃上げ継続や物価上昇率の低下などにより、実質賃金(1人あたり実質雇用者報酬)は前年比プラス圏で推移しよう。CPI上昇率の基調は同+2%程度で安定する見込みだ。所得環境の改善や政府の経済対策、インバウンド需要の増加、高水準の家計貯蓄などが日本経済を下支えしたり、押し上げたりするとみている。ただし、トランプ関税の動向や、それが国内外の経済活動に及ぼす影響などには引き続き警戒が必要だ。
◆日本銀行は経済・物価・金融情勢を注視しつつ、2025年10-12月期(月次ベースでは10月)に短期金利を0.75%に引き上げ、その後は半年に一度程度のペースで0.25%ptの追加利上げを行うと想定している。予測期間終盤の2027年1-3月期には、短期金利が1.25%に達する見込みだ。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
主要国経済Outlook2025年11月号(No.468)
経済見通し:世界、日本、米国、欧州、中国
2025年10月23日
-
世界の不透明感を反映する金価格の高騰
2025年10月23日
-
日本経済見通し:2025年10月
高市・自維連立政権の下で経済成長は加速するか
2025年10月22日

