サマリー
◆2023年8月の全国コアCPI(除く生鮮食品)は前年比+3.1%、全国新コアコアCPI(除く生鮮食品、エネルギー)は同+4.3%であった。新コアコアCPIの季節調整値(ラスパイレス連鎖基準方式)は前月比+0.4%となった。年率換算では+4.7%と高い伸び率が続いている。物価の上昇基調は引き続き強い。
◆全国コアCPIの前年比の動きを財・サービス別に見ると、耐久消費財はプラス幅が縮小した一方、半耐久消費財と非耐久消費財(除く生鮮食品、エネルギー)はプラス幅が拡大した。エネルギーのマイナス幅は拡大した。サービスは前月から横ばいだった。
◆先行きの全国新コアコアCPIは上昇基調を維持するとみている。2023年春闘での賃上げ率の高まりを受けて、賃金上昇率と連動性の高いサービス物価に基調としては上向きの動きが見られる。企業の価格設定行動が足元で積極化しており、賃上げによる投入コストの増加分を販売価格に転嫁する動きが一段と加速する可能性がある。
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