指名委員会等設置会社の見直しによる企業への影響

機関設計の選択にとどまらないガバナンスの実効性確保が重要

RSS
  • 金融調査部 研究員 藤野 大輝
  • 金融調査部 研究員 杉浦 花音
  • リサーチ業務部 兼 金融調査部 大和 敦

サマリー

◆わが国の上場会社は、監査役会設置会社、指名委員会等設置会社、監査等委員会設置会社のいずれかの機関設計を選択することが求められている。このうち、指名委員会等設置会社は米国や英国の上場会社の機関設計と最も近いといえるが、日本の指名委員会等設置会社固有の課題として、一部の取締役への権限の偏りが指摘されている。

◆こうした課題を踏まえ、法制審議会会社法制(株式・株主総会等関係)部会では、取締役の過半数が社外取締役である指名委員会等設置会社に対して、取締役会の決議によって指名委員会の決定した内容を変更できるものとするか、審議が行われている。

◆中間試案で提案された内容の通りに会社法が改正された場合の影響は、ただ機関設計を考える企業が現れるというだけではない。企業は、「取締役の過半数が社外取締役」という要件に基づく社外取締役の数・質、任意の諮問委員会との違い、投資家の目線などの幅広い論点を考慮した、自社の目指すガバナンスのあり方に最も適した機関設計やその構成について検討することが重要となる。

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。

執筆者のおすすめレポート

同じカテゴリの最新レポート