サマリー
◆中国新雇用形態研究センター(首都経済貿易大学と中国雇用促進協会が設立)が2026年6月に発表した「2025年中国ブルーカラー雇用調査報告書」(以下、報告書)によると、①「ホワイトカラー」と「ブルーカラー」の所得格差が縮小している、②「ブルーカラー」では、かつて低所得の代名詞であった家事代行やフードデリバリーといった職種の時間当たり賃金が上がり、長時間労働との掛け算で、高い所得となる人々が増えている、③非正規雇用を中心に「フレキシブルワーカー」が急増している、ことが分かる。
◆一方で、「フレキシブルワーカー」は(1)最低限の社会保障が提供されているにすぎないため、老後計画と貯蓄への安心・満足度が低い、(2)スキルの向上やキャリアアップが難しい、(3)「人工知能(AI)」による雇用代替の可能性が高い、といった問題を抱える。
◆「ブルーカラー」の所得増加による、「ホワイトカラー」との所得格差の縮小は、持続的ではないと思われる。そして、低水準の社会保障やリスキリングの難しさが指摘される「フレキシブルワーカー」の急増は、ここ数年の消費低迷の要因のひとつと捉えられ、今後の消費の行方にも暗い影を落としていよう。
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