サマリー
◆2026年7月30日の中国共産党中央政治局会議は、第20期中央委員会第5回全体会議(5中全会)を10月に開催することを決定した。5中全会は「全面的で厳正な党内統治」に関する重大問題をテーマにすると発表されている。過度な粛清・体制引き締めは、「不作為(何もしない)」の蔓延など、政治のみならず経済社会の安定を損ないかねないだけに留意が必要だ。
◆2026年7月の小売売上は前年同月比0.6%増(1月~7月は1.2%増)にとどまり、1月~7月の固定資産投資は6.7%減とマイナス幅を一段と広げた。内需の低迷が続いている。
◆2026年7月30日に開催された中央政治局会議は、2026年下半期の経済運営方針を決定したが、内容は総花的かつ抽象的な記述が多い。5年にわたる不動産不況に関連した政策については、「不動産市場を安定させる」、喫緊の課題である「内巻」(破滅的な価格競争)については、「総合的に内巻式競争を是正する」とあるのみだ。
◆今後の景気テコ入れ策としては、預金準備率の引き下げや、地方政府特別債券の増発など地方政府の投資能力の拡大が有効であろう。預金準備率引き下げにより、市中銀行の貸出余力が増加する。向け先として注目されるのは、新型電力・計算力(データセンター・コンピューティング基盤など)といった「6つのネットワーク」の建設加速だ。加えて、市中銀行の国債・地方債の購入余力が増加することも特筆される。これによって、国債・地方債の発行(増発)余地が拡大し、景気テコ入れ策のための資金調達が可能になるからだ。今後の動向に注目したい。
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