サマリー
◆2026年5月の米中首脳会談では、通商分野について、①米中双方で300億ドルの関税引き下げ交渉を行う、②中国は米国から200機の航空機を購入する、ことなどで合意した。総じて、「中国側の譲歩」を強調したい米国と、「相互交渉」を強調する中国との間の温度差が目立った印象だ。また、こうした合意事項は何らかのきっかけによって反故にされるケースがあることはこれまでの経緯が示す通りであり、今後の状況の変化には引き続き注視が必要である。
◆2026年4月16日に発表された1月~3月の実質GDP成長率は前年同期比5.0%(以下、変化率は前年比、前年同期比、前年同月比)と予想を上回る結果となったが、5月18日発表の4月の主要経済統計は中国経済の急減速を示唆している。改善の兆しが見えない不動産不況を一因に1月~4月の固定資産投資は再び減少に転じ、逆資産効果や自動車・家電の補助金政策の反動などにより、4月の小売売上は0.2%増にとどまった。これに、中東情勢緊迫化による原油高などのコストプッシュの影響やセンチメントの悪化が拍車をかけた格好だ。
◆大和総研は、中国の実質GDP成長率は2025年の5.0%から2026年は4.5%に減速すると予想している。2026年の政府成長率目標である4.5%~5.0%の下限を辛うじて達成できるとの見立てだ。2027年は緩やかな減速が続き、4.2%程度となろう。
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