英規制当局のアドバイス・ギャップ解消に向けた提案

「顧客の立場に立ったアドバイザー」にも必要な「商業的な実現可能性」

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サマリー

◆英国では、助言の提供範囲を一部に限定し、規制対応コストを軽減するアドバイス制度案が2022年11月にFCAから提示されていた。岸田政権の「資産所得倍増プラン」で提言された「顧客の立場に立ったアドバイザー」制度に類似する制度案として注目されたものの、「商業的な実現可能性」が低いとの指摘を受け、一旦取り下げられた。

◆しかし、2023年12月、英国財務省・FCAが「商業的な実現可能性」に配慮したアドバイス制度の修正案を提示した。具体的には、助言の提供範囲・投資上限額が従来案から拡大されている。英国の動きを踏まえると、日本での顧客の立場に立ったアドバイス普及に向けては、制度設計に際して「商業的な実現可能性」への配慮も重要だろう。

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