英・株式型ISA限定のアドバイス制度案導入取りやめと日本への含意

日本の中立的な助言制度案も「商業的な採算性」などの視点が不可欠

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サマリー

◆英国では、助言の提供範囲を株式型ISAに限定することを条件に、規制対応コストを軽減するアドバイス制度案の導入が議論されていた。岸田政権による「資産所得倍増プラン」で提言された顧客の立場に立ったアドバイザー(認定アドバイザー)に類似する制度案として注目されていた。

◆しかし、英国の新たなアドバイス制度案には、①商業的な採算が見込めない、②助言範囲の狭さから利用しづらい、といった反対の声が根強かった。そして、業界からの支持が得られなかったとして、2023年8月に同制度案は導入取りやめとなった。

◆日本での認定アドバイザー制度の導入に当たっては、英国の事例も参考にしながら、商業的な採算性や担い手の確保に配慮し、①つみたてNISA・iDeCoに加えて、例えば企業型DCも対象にする、②適切な弊害防止措置を講じた上で、例えばグループ傘下の投資助言子会社の社員といった金融機関所属の者も同アドバイザーの認定対象に加える、など制度設計を工夫することが必要と考えられる。

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