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2020年の総活躍を準備する

2016年07月13日

コンサルティング本部 顧問 三好 勝則

世界から注目が集まる2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会では、トップアスリートの情熱と緊迫感で、見る人にスポーツの楽しさと厳しさを教えてくれる。日本で2020年に大会が行われることは、スポーツに限らず、様々なところで役割に応じて関われることにも目を向けたい。

ひとつは、ボランティアとして多くの人との交流の機会を得ることである。競技会場などで運営を支えるために、約8万人がボランティアとして活躍する(※1)。このほか、開催地では交通案内などのボランティアがある。さらに外国の人たちを迎えるために多言語で観光案内を行う観光ボランティアと、15歳以上で講座を修了して登録される語学ボランティアを増やしていくこととなっており(※2)、自己研鑽と他人をもてなす気持ちの醸成になる。

日本全国で展開され多くの参加が見込まれるのが、文化と教育に関するプログラムである。オリンピック憲章には「スポーツを文化、教育と融合させ、生き方の創造を探求する(※3)」ことがオリンピズムの根本原則に記載されている。

文化プログラムは、2020年の集大成に向けて、2016年リオデジャネイロ大会後から始まる。芸術性の高い作品づくり、伝統文化の継承、生活を通じて地域に根付いた文化の発展、革新的な技術との融合など内容は幅広い。全都道府県であらゆる人々が参加する文化の祭典で、若者の創造性を育成することが目標とされる。対話や実践型ワークショップが自らを認識する場となり、地域が抱える課題に対して芸術文化によって世代間、価値観を超える解決の仕方を提示する取り組みが始められる。

国際線が就航できる地方空港を活用し、競技会場以外で行われる事前キャンプや大会を機に訪れる外国人に、地芝居(農村歌舞伎)や工芸品など地域の伝統文化を披露する企画をすれば、匠の技の伝承と裾の広い協同作業という日本文化の特徴に気付き、国際理解と地域活性化の一挙両得が可能となる。

日本各地の大学が持つ研究、教育、地域との連携などの資源をどのように活かすかという取り組みも始まっており、すでに具体化が進んでいるものもある(※4)

オリンピック・パラリンピック大会の開催は、インフラ、技術、資源利用、社会環境を変化させる契機である。ひとりひとりにとって、将来を考えて自分が活動できる場所を見つける機会が2020年である。今から考えて準備をしておこう。

(※1)公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が募集する。
(※2)東京ボランティアナビのホームページ。
(※3)公益財団法人日本オリンピック委員会による英和対訳。
(※4)東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会と大学との連携協定締結。

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