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2003~2005年度企業業績見通し(第三次予想)『増益街道』をクルージング

2003年12月12日

企業調査本部

前回予想を若干ながらも増額修正、2002年度~2005年度の4期連続経常増益を予想

大和総研では企業業績見通しの改訂(前回8月の第2次予想に続く、第3次予想)を行った。アナリストの予想を集計注1)した、金融を除く全産業ベース(業績集計対象310社から金融機関を除いた300社合計=DIR300)の経常利益は、2002年度実績の73.6%増益に対して、2003年度が19.2%増益予想、2004年度が11.7%増益予想、2005年度が9.7%増益予想となった。経常利益は、2002年度から2005年度まで4期連続の増益、2003年度以降は過去最高(2000年度)更新が見込まれる。

2003年度の増益においては、固定費削減効果、リストラ費用の減少といった外部環境に左右されにくい要因がほぼ半分を占める。米国、中国をはじめとする海外を中心に需要は堅調に推移するものの、円高、さらにはイラク戦争/SARS(重症急性呼吸器症候群)/冷夏による影響も出たと見られ、増収効果は増益要因の30%台にとどまる。しかしながら、2004年度は固定費削減効果が縮小する一方、堅調な海外需要、国内の景気拡大を背景に、増収効果の増益寄与度は52%と増益要因の過半を占める。今回新たに集計した2005年度においては、為替水準の安定化もあり、増収効果の増益寄与度が80%へと拡大、増益を牽引する。増収効果のウエイトが徐々に高まることから、外部環境の変化により利益水準は大きく変動する可能性が高まることは否めない。増益の質は徐々に変化していく見通しである。

前回8月時点での予想注2)と比べ、予想経常増益率は、2003年度が3.2%ポイント上方修正された一方、2004年度は1.1%ポイント下方修正された。2003年度の上方修正は、中国をはじめとする海外需要の好調、ひいては市況安定/改善を背景とする増収効果の上乗せが円高デメリット拡大を上回ったため。一方、2004年度の下方修正は、2003年度の利益水準が増額されたことが要因。2004年度の利益水準自体は、円高デメリット拡大を吸収し、前回予想比で1.8%増額修正されている。従来予想よりも、外部環境は良好であるとともに、円高抵抗力の強さに象徴されるように、企業の収益体質は強化されてきていると考えられる。

注1) 基本的には連結ベースで集計を行っている。ただし、連結決算を発表していない一部企業については単体決算を集計している。
注2) トヨタ自動車が連結決算の開示を米国SEC基準のみに変更したため、DIR予想も基準を変更するとともに、過去の実績も遡及改定した。従って、ここでいう「前回8月時点での予想」は実際に8月に発表した予想数値とは異なっている。
注3) 本調査においては、総合商社の売上高には売上総利益の数字を代用している。

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