サマリー
世界(日米欧中)の4-6月期の成長率(前期比)を見ると、日米欧は前期から加速した。ただ、米国は設備投資や個人消費が堅調、日本は民需が振るわず輸出が牽引、そして明確な成長ドライバー不在のユーロ圏ではスペインが米国に、フランスは日本にそれぞれ近い成長パターンと、成長の中身にはばらつきが見られる。一方、成長率が鈍化した中国では、不動産不況の深刻度が増し、若年層の失業率の高さに示されるように個人消費等の内需に勢いがなくなり、輸出も減少傾向が続く。そのような状況下、中国が富の流出を意味するアウトバウンド(日本からするとインバウンド)を解禁したことにはやや意外感もあろう。8月の団体旅行の解禁先には、日本だけなく、対立する米国やオーストラリア、そしてドイツや英国等の欧州の国々も含まれる。
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