政策保有株式の縮減状況~2024年版~

保有銘柄数・保有額は前年比で2割程度の縮減

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サマリー

◆政策保有株式に係る有価証券報告書の開示項目についてかねて改正がなされてきている。2025年においても改正され、2025年3月31日以後に提出される有価証券報告書において、政策保有株式を純投資目的の株式に保有目的の変更を行った場合は最近5事業年度の保有状況や保有目的変更の理由等の開示が求められることとなった。

◆本稿では2023年10月末時点のTOPIX500構成企業を金融機関と事業会社に分け、それぞれについて政策保有株式(上場株式に限る)の保有状況と縮減状況を検証した。2023年から2024年にかけて(本稿の分析で「年」は当年10月~翌年9月を指す)、政策保有株式の銘柄数および保有額の両方について縮減傾向が見られた。

◆事業会社が保有する政策保有株式の銘柄数(延べ数)は2023年の約10,500銘柄から2024年の約9,400銘柄まで11%縮減され、金融機関が保有する政策保有株式の銘柄数(延べ数)は2023年の約8,200銘柄から2024年の約7,000銘柄まで15%縮減された。事業会社が保有する政策保有株式の合計額は2023年の約29兆円から2024年の約24兆円まで18%縮減され、金融機関が保有する政策保有株式の合計額は2023年の約28兆円から2024年の約21兆円まで26%縮減されていた。

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