サマリー
◆高市早苗政権は2年間の飲食料品の消費税ゼロに向けて議論を加速させる方針である。しかし、この消費減税は、年間約5兆円の歳入減が生じる一方でGDP押し上げ効果は0.3兆円にとどまる。基礎控除の引き上げなどの家計支援策がすでに実施され、物価上昇率の低下も見込まれる中、必要性の乏しい政策だ。
◆消費減税の財源を「成長投資」や「危機管理投資」に充てる方が、供給面に課題を抱える日本経済にとっては有効だ。その際には、政権が掲げる17分野に均等に資源を投入するのではなく、半導体・AIなど経済成長への効果が大きい分野に重点的に投資をするなど、政策目的と効果の大きさに応じたメリハリが重要となろう。
◆危機管理投資においても、発生頻度の低いリスクを完全に抑制することを目指すと費用対効果の面で効率が悪い。中国からのレアアース等の輸入途絶など、リスクの発生頻度が比較的高く、影響の大きい分野に絞って進めることが肝要である。
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