サマリー
◆2025年8月の貿易統計によると、輸出金額は前年比▲0.1%と小幅ながら4カ月連続で減少し、季節調整値は前月比▲0.1%と3カ月連続で減少した。輸入金額は前年比▲5.2%と2カ月連続で減少し、季節調整値は前月比▲1.6%と2カ月ぶりに減少した。貿易収支は▲2,425億円と2カ月連続の赤字、季節調整値では▲1,501億円と6カ月連続の赤字となった。
◆2025年8月の輸出数量は前月比▲2.6%と2カ月連続で減少した。品目別では、トランプ米政権の高関税政策(トランプ関税)の影響が表れた乗用車に加え、半導体関連財の減少が継続している。半導体関連財は、AIやデータセンター向け製品の需要は世界的に堅調とみられるが、中国などにおいて汎用品需要が縮小したことが下押ししている。
◆先行きの輸出数量は弱含むだろう。トランプ関税に関する日米協議は合意に達した。関税を巡る先行きの不確実性が低下したことを受け、米国での販売価格の引き上げやサプライチェーンの見直しに動く企業が増えるとみられる。値上げで吸収しきれない追加関税のコストや、現地生産・調達拡大のための追加的なコストが発生することで、企業収益が下押しされることも免れないだろう。こうした状況が各国・地域で起これば、設備投資や個人消費の悪化を通じて日本の輸出の減少に繋がり得る。
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