サマリー
◆日本銀行(日銀)は2026年9月17、18日の金融政策決定会合で、無担保コールレート・オーバーナイト物(短期金利)を1.0%程度から1.25%程度へ引き上げることを決めた。6月会合以来3カ月ぶりの利上げである。日銀は声明文の中で、基調的な物価上昇率が2%に近づいていることや物価の上振れリスクを指摘した上で、「引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく」との考えを示した。
◆先行きについて、日銀は短期金利を2026年12月会合で1.5%、2027年1-3月期に1.75%へと引き上げた後、経済・物価・金融情勢への影響を見極めるため、当面は据え置くと見込んでいる。緩和的な金融環境下では原油高などの供給ショックが物価上昇に波及しやすく、日銀は中立金利の水準を探りながら緩和度合いの調整を続けるだろう。短期金利が2.0%を超える水準まで引き上げられる可能性もある。
◆短期金利1%ptの上昇による家計の純利息収入への影響は+0.8兆円程度と試算される(長期金利の場合は+0.4兆円程度)。だが、住宅ローンを抱える世帯に限れば利払い負担の方が大きく、たとえば30代の二人以上・勤労世帯では、長短金利1%pt上昇によりネットで年間9.2万円の負担増となる。近年は高水準の賃上げが利払い負担の増加を吸収しているものの、物価上昇率が高止まりして利上げが想定を超えて長期化すれば、利上げの悪影響が顕在化する可能性がある。賃上げの持続性がこれまで以上に重要になるだろう。
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