サマリー
◆2026年8月の貿易統計によると、輸出金額は前年比+19.3%と12カ月連続で増加し、季節調整値も前月比+0.3%と増加した。輸入金額は前年比+28.0%と7カ月連続で増加し、季節調整値も前月比+1.7%と増加した。貿易収支は▲1兆1,056億円、季節調整値では▲8,406億円と、ともに4カ月連続の赤字となった。
◆中東情勢を受けた供給制約は続くものの、代替調達の進展により8月の原油及び粗油(以下、原油)の輸入数量は前年同月をやや上回る水準となった。輸入数量が回復する一方、中東情勢に起因する供給制約は、原油高を通じて輸入金額を押し上げる要因として残っており、貿易赤字の拡大圧力となっている。
◆輸出数量(季節調整値)は前月比▲2.4%と2カ月ぶりに減少した。もっとも、均して見れば横ばい圏で推移する。地域別では、米国向け、EU向け、アジア向け、うち中国向けがいずれも減少した。令和8年7月熊本地震では輸送用機器や電気機器関連のメーカーなどで工場の稼働が一時停止したが、顕著な影響は確認できなかった。
◆先行きの輸出数量は中東情勢の影響が続くものの、AI関連需要などが引き続き下支えに寄与し、全体としては横ばい圏で推移するとみている。もっとも、中東情勢の帰趨は依然として不透明であり、物流停滞や資源高が長期化するリスクも燻っている。
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