サマリー
◆2025年2月の家計調査における二人以上世帯の実質消費支出は、前月比+3.5%と2カ月ぶりに増加した。また、複数の需要側統計を用いて補正した世帯消費動向指数(CTIミクロ)で見た実質消費も同+3.5%であった。供給側統計である商業動態統計では、CPIの財指数で実質化した小売販売額は同+1.0%と2カ月連続で増加した。総消費動向指数(CTIマクロ)は同+0.1%であった。2月の個人消費は前月から増加したと判断される。気温低下により季節商品への支出が増加した。
◆3月の個人消費は前月から横ばい圏で推移したとみている。4月以降は緩やかに増加するだろう。消費回復の鍵は、実質賃金の上昇だ。物価上昇が見込まれるものの、所得環境の改善は好材料だ。ただし、トランプ関税が日本経済へ打撃を与え、消費マインドが冷え込むリスク等には注意が必要だ。
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