サマリー
◆2026年6月の貿易統計によると、輸出金額は前年比+19.3%と10カ月連続で増加し、季節調整値も前月比+0.5%と4カ月連続で増加した。ただし、輸出数量は前年比+0.2%にとどまり、季節調整値では減少した。輸入金額は同+25.4%と5カ月連続で増加し、季節調整値も前月比+6.6%と増加した。貿易収支は、輸出数量が伸び悩む一方、原油などの代替調達の進展等を背景に輸入数量が回復したことから、▲4,069億円、季節調整値でも▲8,820億円と、ともに2カ月連続の赤字となった。
◆中東情勢の影響で、中東向け自動車の輸出台数は前年比▲44.7%と大幅に減少したが、5月の同約8割減からは持ち直した。また、原油及び粗油の対世界輸入数量は同1割程度減少したものの、同6割程度減少した5月からは大幅に改善した。中東からの輸入の減少幅が縮小したほか、米国からの原油及び粗油の輸入数量が同5.6倍と急増するなど、調達先の多角化の動きが見られた。
◆2026年4-6月期の実質GDP成長率におけるサービスも含めた外需寄与度は+0.3%pt程度を見込む。中東情勢の影響で鉱物性燃料輸入は減少したものの、代替調達の進展から減少幅は一定程度抑制されたことに加え、電算機類等の輸入が増加したことから、財輸入全体の減少は限定的だったとみられる。
◆輸出数量(季節調整値)は前月比▲1.3%と減少したものの、均して見れば横ばい圏で推移した。米国が小幅に増加したほか、前月減少した反動もあり中国やEU向けが増加した。一方、アジア向けは減少した。中国向けは3カ月ぶりに増加したものの、振れを均せば減少基調が継続した。
◆先行きの輸出数量はAI関連需要が引き続き下支えに寄与するものの、中東情勢の影響が残り、全体としては横ばい圏で推移するとみている。もっとも、中東情勢の帰趨は依然として不透明であり、物流停滞や再燃しつつある資源高が長期化するリスクには留意が必要だ。
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