サマリー
◆5月の完全失業率(季節調整値)は2.6%と、4カ月連続で同水準となった。失業者数は前月差▲1万人と小幅に減少した。就業者数は3カ月ぶりに増加したものの、振れを均すと減少しており、2022年初以来続いていた就業者数の拡大に一服感が見られる。
◆5月の有効求人倍率(季節調整値)は1.24倍、新規求人倍率(同)は2.16倍といずれも2カ月連続で低下した。求人数、求職者数ともに増加したが、求職者数の増加が求人数のそれを上回った。
◆先行きの雇用環境は緩やかな改善が進むとみている。幅広い業種で人手不足が続く中、労働需要は総じて旺盛だ。積極的な賃上げが進むなど、足元では人手確保に対する動きが加速している。他方、投入コストの上昇が企業収益を圧迫し、労働需要を下押ししている点には引き続き注意が必要だ。
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